前を向くために Part3

プログラミング、音楽、外交問題、その他思いついたことを何でも公開

人生、前向きに生きたいもの。でも、何かと後ろ向きになりがちな自分がいるのです。前向きに生きるには、まず前を向かなければなりませぬ。じゃあ前を向くためにはどうしたらいいの?と日々悩んどります。これはその記録の一部です。

ジャパソン?馬鹿じゃね?

BLOGOS で、イイヅカ アキラ氏が、朝日が報じた『ジャパソン』なるものをこき下ろしておりますが。


Amazonに対抗して「ジャパゾン」って本気ですか?

全く賛成なのであります。と言うだけでは言い足りないので、ここで思いっ切り、現状の日本市場に置ける電子書籍なるものに文句を付けてみようかと。

この人達、まったく本質を理解していないですね。売るための目線しか持っていないようです。読者が何を望んでいるのか、それに思いを馳せてみるということがないのでしょうかね。

現状の日本での電子書籍の問題は、ひとえに『電子書店の乱立』にあると思うのですよ。少なくとも、私はこれで閉口しておりますね。だから、やっぱりアマゾンで買おうということになるわけで。試しに、私の iPhone に入っている電子書店アプリを挙げてみましょう。

これでも、例えば Mac People とか COURRiER みたいな単体本/雑誌購読アプリは除いています。それでもこれだけあるし、これで全てではないでしょう。あと、iOS には、Newsstand という、新聞や雑誌を購読できるアップル純正アプリもありますしね。iBooks もアップル純正ですが。これを乱立と言わずして何と言いましょうか。しかも、ほとんど相互に互換性が無い。つまり、どこかの電子書店で買った本を、別の電子書店アプリで読むことはできません。 どこかの電子書店が潰れないという保証は全くありません。もしかしたら、自分が購入した電子書店が店じまいしてしまうかもしれないし、そうしたらせっかく買った本も読めなくなってしまう可能性があります。つまり、常に、買った本が将来読めなくなるかもしれないというリスクを抱えているのです。これじゃ、安心してショッピングなんてできませんよね。だから、一番規模が大きなアマゾンで買うことになるんですよ。そこんとこ、わかってるんでしょうか。読者の側の一番の不満は、どこで買ったら良いかわからないことと、どこで買ってもほとんど互換性が無いことだと、私は思うんです。ほんの少し、互換性のあるところも出てきているみたいですけどね。まあ、電子書店については、ITmedia の eBook user が、割と詳しいです。


ITmedia eBook user
電子書店完全ガイド

それから、アプリ自体ももちろん、日々進化しています。検索や文章内リンク・ジャンプは言うまでもなく、しおりやラインマーカー機能はもはや当たり前。メモや付箋紙を付けたりするのもあるんじゃないですかね。そして、いかにそれらの機能が簡単なジェスチャーでできるかというのがまたとても重要。機能があっても、使いにくければ無いのと一緒。使われませんから。

『ジャパソン』なんて愚かなことを考えるより、本当にアマゾンに勝とうと思うのなら、出版社や流通のそれぞれの思惑を乗り越えて、日本の書籍流通業界が一丸となって対抗するしか無いでしょう。そんなに難しいことじゃないですよ。まず、エゴや自社の利益だけを優先しないで、どこの書店アプリでも読めるようにするだけで、ずいぶんと違うと思いますね。そのためには、乱立気味の電子書籍フォーマットも、統一したり相互自動変換可能にしたりということが必要でしょうね。文字コードやややこしい漢字のバリエーションをどうするかというのもあるでしょうね。でも、できますよ、そんなこと。元々はただの『文字』なんですから。それに多少の図版や装飾があるだけでね。

もう、本当に、ユーザ無視の、販売側の論理だけで突っ走っている典型なんで、あえて取り上げてみました。こんなことをやっても、6N (six nine = 99.9999%) くらいの確率で、アマゾンには勝てませんて。業界再編くらいやらないと、無理だと思うんだけどなー。

そんなことはどっかの流通に任せて、リアル書店は、リアル書店でしか提供できないサービスというものを追求した方がいいと思うんですよねぇ…。たっくさん、あると思いますから。